変異株のゲノム解析について(2)
(1)についてはこちらをご覧ください。
※前回の資料で見落としていたことについても、今回まとめます
ゲノム解析の状況については、県HPのこちらか、感染対策課が作成する「新型コロナウイルス感染症にかかる県内の感染動向等について」という資料で公開されています。
残念ながらHPは2022年9月16日現在、以下の画像の通り1月29日で更新が止まっています。
そのため、本部員会議や県議会の委員会に提出する公開資料からしか、現状を知ることはできません。
現時点での最新はこちらのページにあります。
ゲノム解析のページは以下の通りです。
今回はここ何回かの資料を見比べた結果分かったことをまとめます。
現在、日本で流行中の株はBA.5系統です。
5月に初めて日本国内で確認され、6月以降、各自治体で「初確認」というニュースが目立ちました。
滋賀に隣接する自治体でも続々と確認されます。
※報道ベース:京都6/29、大阪6/20、愛知6/24、岐阜6/23、福井7/7に初確認
7月11日時点で国内未確認は石川、滋賀、香川。
本当に滋賀では出ていないのか、と訝しむ声も聞こえました。
※報道ベース:香川7/13、石川7/16に初確認
初確認の報道がないのは47都道府県で滋賀だけになりました。
その後、7月23日、「滋賀県内で初確認」の報道がなされます。
ここで、県作成の資料に戻ります。
▼9月14日版
【ポイント1】7/21にBA5系統が確認された、とあるが、報道されたのは二日後の7/23(しかも土曜日)
【ポイント2】6月の月報(右側のグラフ)に「オミクロンBA.5」が21件計上されている
※前回の記事にあげた資料を改めて見ると、BA.5は6/20から7/17までに採取した検体である、と記載されています
【ポイント3】7月の月報にBA.2.75(ケンタウロス株・ケンタウルス株)が1件確認されている
続いて、9月9日の資料を確認します。
【ポイント4】解析には2-3週間かかる、と明言していた県が、資料作成にあたり、3日間の検査数の差分58件を記載(4544件→4602件)
まとめます。
■解析結果判明から報道までに時間差あり(止むを得ない事情もあるかもしれませんが)
■7/21にBA.5系統を初確認とあるが、6月の感染者であった
■8月にBA.2.75が1件確認されているが、公式発表や報道なし
■9/21まで8月のゲノム解析の結果(BA.2.75)が計上される可能性あり
■「解析結果まで2-3週間かかる」は本当なのか?
滋賀県が情報発信を疎かにしていることがはっきりわかります。
非常に残念です。
▼三日月知事に科学的なコロナ対策を求める署名(一次締切済み)を継続して集めています。
ご協力をお願いします。
noB
感染症対策室理事・角野氏の発言について(2)
※今後のアップ予定について※
・一般的にウイルスは弱毒化する・オミクロンにおいて積極的疫学調査は必要ない・入院、宿泊療養は原則堅持する・2類5類は運用で見直したい・変異株の動向はチェックする・蔓延防止等重点措置は不要・第6波で感染者数のコントロールができていた
(随時アップしていきます)
・マスクと空気感染について
(インタビューより)マスクに予防の効果はなく、症状のある人だけがマスクをつける、という発言をしています。
県議会(2022年3月)でも、他者にうつさないため、との認識を示しています。
2022年夏、厚労省は、科学的根拠が乏しいままに熱中症予防のためにマスクを外そう、というアナウンスを発信されました。
このことについて、複数の県議会議員から、マスクを外させるアナウンスをもっとしっかり県からしてほしい、という要望がなされています。
これに対し角野氏は、感染してしまった時のこと、や、個々で状況が異なるため、外して大丈夫ですとは言うのは難しい、という発言をしています。
また、角野氏はコロナの空気感染について認めています。
しかし、その対策は個々人で空気感染もあることを意識して行動を、と述べ、それ以上の対策は経済活動に支障が出る、としています。
ここで、インタビューでの発言に戻ります。
インタビューでは空気感染に結核を例に挙げています。
空気感染はマスクで「防ぎようがない」(33分30秒頃)、
N95のマスクが必要であり、装着しての作業は20分程度、と。
にも関わらず、空気感染するコロナについては個人で気をつけろ、に留めています。
noB
感染症対策室理事・角野氏の発言について(1)
※ここでは2020年での認識についてまとめています。最新のものについては記事を追加していきます。
滋賀県にはコロナ禍において感染対策室が設置されました。
理事(トップ)は角野文彦氏です。
角野氏は、2020年にふりーさんのインタビュー(前半)において無症状者は他者に移す可能性が低いからPCR検査は無意味と発言しています。
限定公開なので下記のURLから見れます
— ふりーくん🐧🌊【Youhei Imamura 】kaigofree (@kaigofree) 2020年11月25日
感染症についてhttps://t.co/YRPOO5VuaU
前半インタビューhttps://t.co/H6x3gP2wBM
後半インタビューhttps://t.co/7DreEULvZJ
特に前半インタビューの11:35から見て貰えればと思います
無症状は他者に移す可能性が低いからPCR検査は無意味と言ってます
要点(インタビュー前半)をまとめると、
PCR検査の目的は隔離であり、治療のためではない
翌日感染する可能性があるため、高頻度で検査しなくてはならない
感染者の8割が無症状かつ軽症
他者に感染させる人は極めて少ない
有症状者(感染者の2割)は他者に感染させる可能性が高く、重症化のリスクもある
症状のある人を見つけていかなければならない
有症状者にはPCR検査をしている
(発症前含め)無症状者は排菌量が少ないため、時間とコストとの関係から、医療介護関係者へのPCR検査は必要ない
といった発言をされています。
また、2020年の県議会でも、同様に
無症状者でもうつすという話があるが、検査をしていたらキリがない
と発言しています。
2020年8月には、
無症状の陽性者が見つかったからと言って検査を増やすことは科学的におかしい
とも発言しています。
なお、2020年の時点で、角野氏はPCRの精度を70%ほどであるという認識をしています。
このことを念頭にした発言であることも書き添えておきます。
noB
20220823定例記者会見
一部をざっと書き起こしました。
滋賀県知事定例記者会見
16分40秒頃〜(県の動画編集によりズレる可能性があります)
記者
病床占有率から非常事態。今後の推移は? 対策は?
知事
担当部局と連日協議。現状は下げ止まり高止まり。今後大幅な減少はない。学校が再開しこれまでと違う人の動き。高齢者福祉施設もクラスター続出。
新規陽性患者数はこういう状態が続いていくと想定しながら、コントロールセンターを機能させて医療が必要な方に医療を届ける。
(▶︎減らない、と。きっちり対策していれば罹らない、と言いながら減らない、と)
コロナ対応の病院とそうじゃない医療機関。コロナ対応の医療機関にこれまで以上に多大な負荷。コロナの患者を広く見ていただけるような取り組み働きかけをこれまで以上にしていく必要がある。
(▶︎町医者のことでしょうか? 医師の防護や一般診療との動線の分離はどうなさるのでしょうか?)
昨年の夏と比べ一桁多い患者発生と自宅療養者数。
不安に応えられるように、受診相談センターの案内をしっかり行う。
(▶︎受診相談センターにおいて、自分で病院を探してくださいと言われた、という県民がたくさんおられるようですが、県民が求めていることと受診相談センターの役割に乖離はありませんか? 改善を求めます)
発熱外来への問合せ、受診が増えることによって待ち時間が増えたり
医療機関がパンク。
ご自身が検査して登録をするような、都市部であるフォローアップセンターを次の波なども想定しながら準備していく必要。
(▶︎なぜ今すぐなさらないのでしょうか? しばらく同程度の感染者数なのですよね?)
記者
学校が始まり、子どもの感染が増える。本来受けられるべき教育が受けられない懸念についての対策は?
知事
コロナとの付き合い闘い3年目。
気をつけて対策を取っていれば、ほぼ全てのことができるようになってきている。
(▶︎気をつけていない人たちによって、今回爆発している、と。気をつけた対策、をもっと細かく具体的にお示しになってはいかがでしょう?)
制限のないお盆休みもこの夏経験した様々な行事も対策を取って再開、実施されている状況。対外試合、甲子園、観客を入れてやれている。
部活動、特別活動含め、これは実施していただけるのではないか、と。
(▶︎実行、開催という前提で物事が進められていませんか? 強行に見えて仕方ありません。行事そのものや前準備においても感染が広がっています)
ただ、たくさんの患者が出てどういうふうにすればいいのか、親御さんの不安にどのように対応すればいいのか、など個別の不安にしっかり寄り添いながら、対策を講じながら教育活動を継続充実させていく。
体育祭、運動会、修学旅行、できる限り行えるように支援していきます
(▶︎不安にいつ寄り添っていただいていたのか全くわかりません。ずっと放置されている感覚があります。また、対策とは何であるのか、具体的にご提示ください)
24分頃
毎日記者
高止まり、簡単には減らない、と。国民県民に、感染者数を減らしてほしいという希望がいる。減らすにはどうしたらいいかという考えはあるか?
知事
重症になって命の危険になる方は減らしていくのは重要。
(▶︎重症化因子は解明途上です。軽症からの急変もあります。母数を減らしてください)
改めて、行動、生活様式を勘案しながら、我々がやれる、しなくてはならない対策はしっかりと続けていくのが重要。
同時に、単なる数だけに〇〇(聞き取れず)するのではない、コロナとの付き合い方を模索する時期にそろそろきている。
国でもそういう視点に立った、知事会の提案を受けた検討をしている
そういったことも必要。
(記者、引き下がる)
朝日記者
行動制限については消極的?必要ない?
知事
外出控えて、営業時間短縮、お酒は出さないで、という行動制限は現時点、必要ない。今のコロナの対策には馴染まない
朝日記者
重傷者、亡くなる方を減らすには分母の全体の感染者を減らすのが一つの選択肢。緊急事態宣言、まん延防止などで。馴染まない、というのは何故?
知事
変異株の特性を注意深く見る必要がある
全てを特定し、感染経路を含め、濃厚接触者を含め、封じ込めて抑えていける状況であれば、そういう対策が必要で有効かも。
これだけ感染者が広がっている状況下で、かつ多くの方がかかってもほぼ、無症状、軽症である状況からすると、全体を厳しく止めすぎる対策は、効果よりも副作用が大きいのではないでしょうか!
(▶︎第6波から感染を放置し、広げていることに県としてどうお考えなのでしょうか?)
今後の株の変異にもよりますが、今の状況下では以前やった行動制限はお願いせずに、基本的な対策をとりながら、医療へのアクセスをしっかり回す、その環境を維持していくことが重要。
【知事の回答まとめ】
気をつけていればコロナには感染しない
もし感染してもほぼ無症状か軽症
なので、制限はせずにイベントや行事も行います
---
この感染爆発は、人の気持ちが緩んだせい、とおっしゃりたいのでしょうか?
マスク外してよし、と高らかに掲げておきながら。
第6波の3桁の時も急増時に何もせず、減り切ることなく第7波に突入しました。
コロナは急変します。
重症化の因子は見えないところにもあります(基礎疾患をみんな自分でわかっているわけではありません)
軽症であっても、生活仕事に大きく支障の出る後遺症と付き合わねばならない可能性もあります。
まずは減らす努力をすることが重要だと考えます。
noB
▼三日月知事に科学的なコロナ対策を求める署名を集めています。
ご協力をお願いします。
検査状況、陽性率について
後日加筆します
一般検査、一斉検査、EBSの検査状況や陽性率について載せます。
基本的には議会や本部員会議に提出される資料に基づきます。
本来であれば、県HPにせめて週ごとの単位で掲載し、誰でもすぐに現状に触れられるべきだと考えます。
noB
各種検査体制の問題点について
後日加筆します
【要点】
・検体輸送にタイムロスがある
・有症状者が検査機関を探すのに手間がかかりすぎる
・EBSの運用がうまくいっていない(特に学幼保)
・高齢者福祉施設等での一斉検査が定期頻回ではない
など
noB
(基本情報)各種検査体制について
滋賀県における検査体制についてわかる範囲でまとめます
■有症状者
こちらから
・事務職等PC経験のある方じゃないと扱えないようなエクセル一覧
をダウンロードするか、あるいは
・市町別のリンクをクリックし、病院ごとのPDFファイルを一つ一つ開いて探す
という、病人には非常にしんどい作業をさせられます。
あるいは、
・医療ネット滋賀
の案内もあります。
こちらには検索機能がありますが、発熱外来対応カテゴリーはなく、コロナが心配な方はこちらをご覧ください、と県HPにたらい回しされます。
■濃厚接触者
新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触者に対する検査について
こちらのページからPCRキットを取り寄せます。
(余談ですが
2022/7時点では、佐川による配送で取り寄せまで3日かかりました。
結果がわかったのはそこから2日後です。
なぜわざわざ千葉県に検体輸送が必要な業者と契約をしたのか甚だ疑問です。)
■無症状者
・一般検査事業
または
・ワクチン検査パッケージ・対象者全員検査等定着促進事業
で受けることになります。
■イベントベースサーベイランス
新型コロナウイルス感染症にかかるイベントベースサーベイランス(EBS)事業の実施について
高齢者施設や障害者施設、学校、保育関連施設等において体調不良を訴える人が増えているなど普段と異なる現場の気づき(以下、「イベント」という。)をもとに早期に検査を行う事業です。
■高齢者福祉施設等の従事者に対する、集中的・一斉的な検査
通知文書がHPにはありません。
感染拡大傾向時に何度か実施されています。
noB